2021年夏休み勉強合宿

2004年中学生を対象にした学習塾を開講してから、中学生の学習環境形成に取り組みをしてきました。

2008年にメールマガジンの読者を対象にした勉強合宿を裾野市にある企業研修施設をお借りして合宿を行いました。

15分42秒バージョン

1分53秒短縮バージョン

この年の秋にも同じ内容で実施。

その後、東京の施設を使った合宿を計画したりしていましたが、あまりにも費用と労力がかかる企画のため、しばらく休止することにしました。

数年たったある日、横浜在住の中学生保護者の方から「君ならできるだろう」とお電話をいただき、清水にある、塾の教室を拠点として現在の形で行う合宿がスタートしました。

2年目を過ぎたころは、応募者が急増して10名を超える生徒が学ぶ様子がありました。

いつもの教室では席が足りないため、場所を借りて行うなどの工夫をしました。

そのころになると、大手チェーンの塾も同じように個別指導の合宿という企画を始めていたようです。

この合宿も、参加者が増えることで、大手チェーンの合宿と変わらない合宿になっていることに気が付きました。

一部の生徒には大きな成果があることは確か。

しかし多くの生徒には満足度は高いしかし私たちから見た成果は納得がいかない。

このような状況から、再び勉強合宿のあり方を見直すことにしました。

この勉強合宿は、遠く離れた場所に移動して日常とは違く勉強環境で学ぶことで、いつもの環境ではできなかった勉強中心生活と勉強に特化した行動を行うことで短期間で目標とする学力をつけることができる特徴を持ったものです。

そのため、二つのことについて注目しました。

1)どんなに多くても参加者が10名を超える集団活動になってはいけない。

10名を超えることで、生徒は個から集団の一員としての居場所を持つようになります。自分の頭で自分の意志で行動することができる環境であるためには、あくまでも生徒自身が「個」の意識を持った活動ができる環境にする。

そのため、参加者上限は6名。基本は4名までとしました。

2)日常から離れた環境であっても、非現実的な環境であってはならない。

2008年の合宿では、山の中にある重厚な研修専用施設内で寝食も同じ場所で行う、いつもとはまったく違った生活をしながらの学習活動でした。

しかしこの、特別な時間を特別な環境で過ごす、非現実的な環境での学習ではなく、あくまでも「いつもとは違うけれども現実的な世界」であるようにすること。

そのため、寝泊りは教室の近くにある自分だけの部屋がある自宅として駅前のビジネスホテル。お昼は給食として仕出し弁当かお弁当屋さんの弁当。夜は食堂でみんなで食事。

勉強は、専属の講師がつきっきりになることなど、どうしても少し違うところがあるけれども、できるだけ塾の夏期講習と同じような状況になるようにする。

「いつもとは違うけれども現実的な世界」での生活をする中で、生徒一人一人の「できる感」を育むことができるようにする。

この二つに留意しながら、現在の合宿環境を形成するようにしています。

この合宿は、中学生を対象としたイベント企画ではない、学習企画として実施することが重要だと考えています。

イベントとして参加することで満足度が高い体験ができる勉強合宿企画は数多くあります。

多くの生徒が参加していても、多くの参加者が満足感を持ったとしても、それは成功ではない。

「その生徒の能力を最大限引き出して学び活動をすることができた」になることで、この企画を実施する意義があると考えています。

この合宿での学びを終えて帰宅した時「メチャメチャ勉強した」「もう二度と行きたくない」という、二つの言葉が参加者から出たとき。

もしかしたら、私たちが求めている「勉強企画」が実現したということになるのかもしれません。

2008年メールマガジンの読者という、勉強に関する考え方が一致している方々を対象にして行った勉強合宿から13年。

私たちが行うに相応しい形を模索し始めてから9年

コロナ問題で参加できない方々が多くいらっしゃるこの時期であっても、「学びの継続は絶対に止めてはならない」として、本年度も夏休み勉強合宿を実施いたします。

企画運営ふくろうの森